天燈山/奥武山

天燈山 てんとうざん

かつては離れ島であった那覇の奧武山には3つの山があり、一番高い南東の山は、「黄金森(くがにむい)」と呼ばれる天燈山で、沖宮が鎮座しており、別名天頭山・天地牛方(うまぬふは)という。霊峰山とされ、古くから聖地としてたたえられています。

image1

沖宮の主神であります天受久女龍宮王御神(てんじゅくめりゅうぐうおうおんかみ)(別名 天照大御神)が上之屋の(泊小学校の北側にある)黄金森に降臨し、後鎮座されている場所が奥武山の天燈山であるとの御神示があり、天燈山に石碑をあげたのが昭和32年3月23日(旧暦)でした。それ以来旧暦の3月23日に春の例大祭を行っています。

天受久女龍宮王御神は地上に天下りされた実在神であり、農耕生産の守護神として、養いの神として、また太陽神としてお祭りされています。

また沖縄に初めて降臨された天龍大御神(てんりゅうおうおんかみ)の3人の御子神(天風龍大神、天火龍大神、天水龍大神)と3人の天女(表臣幸乙女王、中臣幸乙女王、底臣幸乙女王)の”むすび”の為に降臨されたと言われています。

image2

沖宮の裏山の天燈山は眺めがよく那覇の市街が一望できます。また梵語が刻まれた古石が鎮座する御獄内には、神秘さが漂い目には見えない(地)のエネルギーを感じられると思います。感応者には霊験あらたかな霊峰として、また県内の霊能者には広く知られている最古の神地でもあります。

近年、摩滅が激しく解読が困難であった石碑ですが、平成24年(2012年)日本史史料研究会のフィールドワークにより右の石碑には「空地水」の文字、右から二番目の石碑には年次と「南無阿弥陀仏」の文字などが確認されており沖縄で日本年号が記された石碑としては最古のものと判明しています。

奥武山公園 おうのやまこうえん

那覇の奥武山公園は、いろいろな顔をもっています。

ひとつは、沖縄の「スポーツの聖地」。奥武山総合運動場は、昭和34年6月(1959年)に開設された沖縄県内初の運動公園です。3万人収容可能な野球場「沖縄セルラースタジアム那覇」、武道館、弓道場、プール、テニスコート、多目的広場等があり幅広く利用されています。那覇市内の小中高校を卒業生であれば、競技大会の応援で、一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。数々の高校野球の名勝負が繰り広げられた球場は、今や読売ジャイアンツが春のキャンプをはり、スタートの年から原監督をはじめ、多くの選手のみなさんが、沖宮にご参詣にみえられました。

もうひとつは、「お祭り」ではないでしょうか。「那覇まつり」、「産業まつり」、「琉球の祭典」など、大小さまざまな催事が開かれ多くのひとびとが集まっております。

ところで、みなさんは奥武山には、3つの神社があることをご存知でしょうか。世持神社、護国神社、そして沖宮です。このことからも、尊い地であることが伺えます。

ここで、奥武山の歴史を少し紹介いたします。

現在は、橋や埋め立てにより陸続きになっている奥武山は、その昔、漫湖の入江に浮かぶ島でした。つまり、歩いては行けませんでした。琉球王国時代の奥武山は、美しい景勝地で、江戸時代の有名な絵師、葛飾北斎が、琉球八景のひとつとして描いているほどです。

1710年頃には、心海上人(しんかいしょうにん)が、護国寺の隠居寺である龍洞寺(りゅうとうじ)を奥武山に創建したという記録があります。弁財天堂の蓮池と浮見堂があったという記録から、花鳥風月が麗しい趣ある寺社であったことが想像されます。

1721年の「中山伝信録」には、「奥武山は、もと蛇のすみかであったが、僧心海がここを開いてから蛇は海を渡って逃げてしまった。堤を築いて潮をせき止め、泉をひき松を植え、五・六軒の家を構えた。前に沼があり、小亭が二つ。仏桑花やソテツなどをたくさん植えてある」との記録があります。

また、こんな民話もございます。

琉球のその昔、ミミズは奥武山にのみ棲んでいたという。ある十五夜、ミミズが揃って月見を楽しんでいたところ、長老ミミズが涙ながらにこう言った。「奥武山のミミズは増えすぎた。このままだと、食べる土が絶えてしまう…」と。これを聞いた若ミミズたちが悲しみのあまり、一斉に泣き始めた。この騒動を聞き付けた青大将が言った。「渡地(わたんじ)に渡れば土はたくさんある」。これは渡りに舟とミミズたちは、フクギの葉を舟に漕ぎ出した。それから、土を求めてミミズは琉球のすみずみにまで広まったそうな。

奥武山が公園になったのは明治34年(1901年)、東宮(皇太子殿下)のご成婚を記念して、沖縄初の運動公園として開設されました。戦後になり公園全体が各施設共々に整備され、明るくなり、散歩・ピクニック・スポーツ・運動を楽しむ多くの人々で賑わっております。

奥武山は、沖縄の窓口である那覇空港から那覇中心の県庁までのエリア(NAHA CITY FRONT)の中心に位置し、周辺も含め注目されております。今後は、更に奥武山公園で、人々に多くの安らぎ・癒し・元気・喜びを与えることができる「祭り」「イベント」が増えていくと思われます。

098-857-3293

〒900-0026 沖縄県那覇市奥武山町44番地